この遺跡は、Surin県のA.Prasatの
Ban Pluangにあります。
この遺跡は、2000年か2001年に
一度来た事があります。
その時の写真のデータを失ってしまい、
改めて訪問をしました。
この遺跡は、一基の祠堂のみですが、
レリーフが非常に美しく、
私の好きな遺跡のひとつです。
祠堂を東側から見たところ。
東側のまぐさ石には、
「象に乗るインドラ神」のレリーフが
あります。
東側の破風には、
「ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ」の
レリーフがあります。
「ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ」の
伝説は以下。
クリシュナは、インドラ神の高慢をくじく為に、
森と山のおかげで生活している牛飼村の人々に、
牡牛とバラモンとゴーヴァルダナ山を敬い
犠牲祭をする事を提案し、インドラ神の崇拝を中止します。
インドラ神は、クリシュナの提案で、
自分に対する崇拝が中止された事を怒り、
牛飼村に大雨を降らします。
クリシュナは、ゴーヴァルダナ山を引き抜き、
片手で傘のように頭上にさしかけ、人々、家畜を、
その下に避難させました。
(右のまぐさにも避難している人、動物の描写があります。)
これを見たインドラ神は、驚嘆し、雨を降らせる事をやめました。
門衛像ドヴァラパーラです。
門衛像ドヴァラパーラの彫り掛けです。
どんな事情があったのか?
北側のまぐさ石のレリーフは、
「大蛇カーリアと闘うクリシュナ」です。
大蛇カーリアと闘うクリシュナの伝説は、以下。
ヤムナー川に住んでいたカーリア(毒蛇)により
川が毒水になり、多くの生き物が死にました。
それを知ったクリシュナは、
川に飛び込みカーリアと戦い、
鎌首を上げたカーリアの頭の上で踊ります。
宇宙を蔵するクリシュナの重さに耐えかね
カーリアは気絶します。
しかし、カーリアの妻が
クリシュナを讃え命乞いをし、
カーリア達は、海へ去っていきました。
そして、ヤムナー川は無毒となり、
甘露のようになりました。
北側の破風のレリーフは、
「象に乗ったインドラ神」です。
聖仙(Rishi)像です。
祠堂を、南側から見たところ。
南側のまぐさ石のレリーフは、
「3頭の象アイラーヴァタに乗るインドラ神」
です。
インドラ神の顔は削り取られています。
そのまぐさ石上部(右写真の下に拡大写真)には、
左から、亀?、水鳥、ワニ?
そして、レリーフが削り取られ、馬、そして右端は?
全て見分けはつきませんが、
動物のレリーフがあります。
(動物の拡大写真)
南側の破風です。
右は、門衛像ドヴァラパーラです。
剣を持っています。
左側の小柄な人物像は、何だろう?
彫り掛けのようです。
これは、ナーガです。
祠堂内部には、ヨニがあります。
東南から、U字型の池越しに
遺跡を見たところ。
遺跡にいた鶏の親子です。