王道を行く Part 8 / Prasat Ta Muan : 訪問日 11Jul2006

かつて、Angkor Thomからガンボジア国境を越え、Phimaiへ、
更にその先へと王道(Dharmasala Route)が続いていました。
Dharmaとは、仏教の説法、Salaとは、ホールの事です。

そして、この王道沿いには、ジャヤバルマン7世時代に整備された宿駅(Dharmasala)、及び、
施療院(Arogayasala)が点在していました。

そのPhimaiからAngkor Thomへ向け王道沿いの遺跡を紹介します。

王道 Dharmasala Routeに関する情報は、
Asger Mollerup氏のHP「The Dharmasala Route from Angkor to Phimai」、及び、
ふうみんさんのHP「クメールの誘惑」を参考にさせて頂いています。



この遺跡は、私にとって思い出があります。
最初の訪問は、2000年の6月頃です。
地球の歩き方に載っていたKhao Phra Viharn等の遺跡を回り、
SurinのThong Tarinホテルに宿泊しました。
その朝、帰宅する時、入口にオプショナルツアーの宣伝だと思いますが、
簡単な漫画地図に、この遺跡が乗っていました。
その朝は旅行会社の人はいなかったし、ホテルの人に尋ねても、
このガンボジア国境の遺跡を知っている人はいませんでした。
そして、初めてガイドブックに載ってないこの遺跡の訪問にトライする事にしました。
漫画地図に載っていた遺跡の位置の検討をつけて、人に聞きながら、
ダート道を進み訪問しました。
道の脇に塹壕があったりで、少しビビリながらの訪問です。
その時の写真は、HDの破損で、データを紛失しました。残念。

そして、この遺跡から先に続くダート道がありましたが、
更にその先に行こうと言う気は起こりませんでしたし、
その先すぐのところに、Ta Muan Toch、Ta Muan Thomがある事さえ知りませんでした。

今では、何度か訪問してますが、思い出の遺跡です。

遺跡を南側から見たところ。
南側には、窓が5つあります。












そして、窓は連子状窓でした。
しかし、その連子は壊れていました。












遺跡を東側から見たところ。
















東入口上部のまぐさ石です。
カーラの上に坐する仏陀です。
カーラは両脇のシンハの足をつかんでおり、
食べようとしています。










東入口を入ったところ。

正面の入口上部のまぐさ材(入口扉上に渡した横木)の
上部に三角形の空隙があります。
この空隙は、石材は圧縮力に強いが、
せん断力に弱い欠点を補う為、
まぐさ材に掛る上部からの荷重を左右の柱に分散させ、
せん断力を柔らげる工夫です。







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