五月連休を利用して､一泊二日で､奈良に行って来ました。
初日は､興福寺､東大寺､春日大社と周り､最後は､新薬師寺へ
向かいます。
春日大社から､文豪 志賀直哉が好んで散策したと言われる
ささやきの小径を抜けると､志賀直哉旧居へ出ます。
その志賀直哉旧居。
志賀直哉旧居から新薬師寺を目指して進みます。
お寺の山門が見えてきた。
ここは､新薬師寺ではなく､不空院。
ここは､奈良時代､中国から渡来された鑑真和尚が住まわれた
と伝わる由緒ある寺院である。
また､弘仁年間(８１０−８２４年）､弘法大師空海が､興福寺
南円堂のひな形として､ここ不空院に八角円堂の建立を提案し
願文を書いたと言われている。
本尊として､不空羂索観音菩薩坐像が祀られている。
私は､由緒あるお寺とは知らず､ここには寄らず､新薬師寺を
目指します。
新薬師寺の東門。
東門は､平安時代後期から鎌倉時代にかけての物。
しかし､東門は閉まっており､南門へ向かいます。
新薬師寺の南門に到着です。
新薬師寺の新は､新しいと言う意味ではなく､霊験あらたかの
あらたかと言う意味。
そして､薬師寺は､薬壺を持ち病気を治す薬師如来を祀っている
お寺の事。
７４７年に､光明皇后が夫である聖武天皇の眼病平癒を願って
創建された。
南門の手前に拝観受付があり､拝観料を払って
南門を入ります。
その南門と､拝観受付。
南門は､鎌倉時代後期に建立された四脚門である。
南門を入り､正面に本堂を見たところ。
本堂のなだらかな曲線の大屋根と大きな白壁が､天平建築を
表している。
入母屋造りの本堂は､創建当時のまま残っている。
境内の南東隅に､鐘楼があります。
中の梵鐘は､天平時代の貴重な物で､「日本霊異記」にある
道場法師鬼退治で名高い釣鐘と言う事だ。
道場法師鬼退治の釣鐘にまつわる話は以下。
雷から授かった大力の童子が､元興寺に預けられた。
その頃､元興寺の鐘突き堂に鬼が住んで､鐘を突きに行った僧が
姿を消すと言ううわさが立った。
その大力の童子は､夜になるのを待ち鐘突き堂へ行き鬼を退治する。
番人が明りをつけた時､童子の手には､血の付いた髪の毛が手に
残っていた。
境内の南西の塀際に石仏があり､南西隅には､稲荷社がある。
実忠和尚御歯塔。
実忠和尚は､東大寺の二月堂で行われる修二会(お水取り)を開始した人として
知られている。
その実忠和尚の歯を埋めた塚である。
現在は､五重の石塔になっているが､かつては十三重石塔であったらしい。
地蔵堂。
四方が一間の小さな仏堂で､鎌倉時代の物。
本堂。
西から見たところ。
中には､円形の土壇(高さ約９０ｃｍ､直径約９ｍ)が築かれ､
壇上に本尊の薬師如来坐像､そして､その薬師如来を守る
十二神将立像が安置されている。
本堂の西側には､香薬師堂があり､その隣に庫裏があります。
庫裏では､本堂に安置されている十二神将立像の伐折羅大将を
CGで創建当時の姿を再現したビデオが流されていた。
伐折羅大将は､現在の姿から想像がつかないほど､色彩豊かな
極彩色に彩られていたと言う事だ。
香薬師堂の前の池。
この池に架かる橋を渡って進むと､新薬師寺の本堂横へ出る。
新薬師寺を出て､ホテルへ帰る。
途中､来る時に通った志賀直哉旧居の前の道。
志賀直哉旧居前から鷺池へ向かう。
途中､民家の庭の木に小鳥の巣箱がかけてあった。
鷺池へ到着。
東南端から鷺池を見たところ。
池に沿って西へ歩いて行くと､池の中の中之島に向け橋が
かけてある。
中之島には､水琴窟があった。
または､洞水門とも呼ばれている。
水琴窟は､甕の底に穴をあけ､その甕を蹲踞(つくばい）の
下へ逆さに伏せて埋める。甕の下には水がたまる状態にし､
逆さに伏せた甕の穴から水滴が落ちた音が反響する仕組みに
なっている。
説明を見ながら､蹲踞から柄杓で水を汲み､蹲踞の横の玉砂利に
水を落とす。
すると地中から水滴の音が響き伝わってくる。
中之島から鷺池の北側の岸へ向かう橋の途中に､
池の中に突き出すように浮見堂がある。
中之島から西側を見たところ。
中之島から鷺池の北側の岸へ向かう途中に､
浮見堂を見たところ。
北側の岸の手前で浮見堂をふり返ったところ。
鷺池の北側の岸を西へ向かいながら､浮見堂を
ふり返ったところ。
北西端から浮見堂を見たところ。
鷺池から更に西に向かうと荒池がある。
その荒池越しに対岸を見ると名門の奈良ホテルが見える。
各国の王族や､アインシュタイン博士､オードリー・ヘップバーン
など有名人が宿泊されたと言う事だ。
その奈良ホテルを横目に見ながら､私が宿泊しているホテルへ向かった。
